南条翔は其の狐の如く1
美しき銀色の狐はなぜ現れたのか。幼なじみと敵対する運命を背負う少年はなぜ化け狐になったのか? 妖たちの不思議な世界を描く和風ファンタジー!
十歳で両親を亡くして以来、幼馴染達に支えられてきた南条翔は、この春から高校生もなった。ある日、頻繁に約束を破る幼馴染達に対して、翔は彼らを怪しみ、二人の後をつける。すると山中のあばら家で見たこともない、おぞましい化け物の姿と、それに臆することなく化け物を退治する、幼馴染達の一面を目の当たりにした。長年付き合いである、彼らのことは家族同然として見ており、「なんでも言える関係」でいようと、その絆を深めていた。けれど、彼らの知らない姿がそこにはあった。翔にとって、その奇々怪々な光景はあまりにも衝撃的なものだった。彼らの秘密を知った同じ日。翔は、この世とは思えない、美しい銀色の狐と出逢う。あばら家に侵入してきた迷い狐は、くくり罠に掛かり、怪我を負っていた。それを救った翔は狐から懐かれ、一夜を共にすることとなったのだが―――。
定価 : 610円+税
ISBN : 978-4-07-436832-7
発売日 : 2019/01/31